本文へスキップ

つばさ会は航空自衛隊の諸行事・諸活動への協力・支援等を行う空自OB組織です。

電話/FAX: 03-6274-8644

〒160-0002 東京都新宿区四谷坂町9番7号
ZEEKS四谷坂町ビル 3F つばさ会本部

カンボジア見聞録


                            H28.07.11

 カンボジア見聞録 8

☆---------------------------------------------------------------------☆

日本橋、中国橋
 カンボジアは各国の支援でインフラ整備が進んでいる。日本も多額のODA支援により道路や橋などを建設したがその中の代表ともいえるのが「日本カンボジア友好橋」通称「日本橋」である。

 プノンペンは東洋のパリと呼ばれることもあるが、トンレサップ川はさしずめセーヌ川ということろか。トンレサップ川はカンボジアのほぼ中央、プノンペンの北西100kmほどにある巨大湖トンレサップ湖から流れ、プノンペン市のすぐ東でメコン川と合流する。プノンペン市から北東に向かう国道6号線はまずトンレサップ川を渡る必要がある。1966年に日本の支援で架けられた橋は対岸の町の名前からクロイチョンワー橋と呼ばれていたが、1974年内戦で破壊されたままになっていた。1993年、日本のカンボジア復興支援第1号案件としてこの橋の修復が行われ開通した。この橋は片側1車線のもので、全長710m、市街地と対岸を結ぶ大動脈で「日本橋」と呼ばれている。しかしカンボジアの発展とともに交通量が増え渋滞するようになった。そこで乗り出したのが中国である。2010年にはカンボジアへの総支援額は日本を抜いてトップに立った。日本橋のすぐわきにできたこの橋は、日本人は「中国橋」と呼んでいる。これにより日本橋が下り2車線、中国橋が上り2車線計4車線の橋になった。あたかも日中の援助合戦を見ているようでもあるが、カンボジアにとっては結構なことだ。しかし気に入らないのは中国の架橋記念碑である。写真の右側が中国橋、左が日本橋だが、中国は2本の橋のたもとの中央広告塔のすぐ下に立派な碑を作った。碑には「カンボジア・中国の友情 新クロイチョンワー橋 2014年12月」と記されている。碑はどう見ても中央にあるから2本とも中国が架けたように見える。おまけに中国橋の方が新しいから多少ゆとりもあり立派に見える。日本橋には橋のたもとの手すりにカンボジアと日本の国旗を描いた小さなプレートが付いているだけ。中国の億面のなさと日本の謙虚さがよくわかる。JMASオフィスのカンボジア人スタッフに聞いたら、現地の人たちは日本橋、中国橋を合わせてクロイチョンワー橋と呼ぶそうで、そうなると余計に中国が両方を建設したように思わせてしまう。しかしあまり援助合戦にこだわるのも品がないか。 古い1000リエル札には日本による橋建設のシーンが描かれていたという。ポルポト派の妨害にも耐えて橋の建設に奮闘した関係者の栄誉をたたえるものだ。残念ながらもうすっかり新紙幣になって、今は流通していない。

                      つづく

☆---------------------------------------------------------------------☆



              

つばさ会トップページ



柴田幹雄氏


見聞録12
見聞録11
見聞録10
見聞録09
見聞録08
見聞録07
見聞録06
見聞録05
見聞録04
見聞録03
見聞録02
見聞録01