【ヘリ搭載護衛艦いずも体験航海】


 台風23号が北海道を襲う中、平成27年10月8日(木)、晴天に恵まれた海自横須賀基地にヘリ搭載護衛艦「いずも」の体験航海に行ってきました。体験航海には、日米ネービー友好協会、横須賀水行会、湘南水交会、隊友会等の会員が多数参加していました。



いずもは24DDHの一番艦として建造され、22DDHのひゅうが型に比べ、排水量において6,000t、長さ,幅においてそれぞれ51m、5m、大型化しています。
大型化に伴い、IHI・GE製のガスタービン4基を搭載し、112,000馬力と、鉄腕アトムを一割以上上回る総出力を発生します。


燃料制御方式を機械式から電子式に改めたせいか、低速時の走行がより滑らかな印象を受けました。
また、ヘリの同時発艦能力もひゅうが型の3機から5機に増えています。
電子戦能力は、ひゅうが型に準ずるものとなっていますが、艦隊運用を前提としているため、内容に変化が見られます。例えば戦闘式システムは、OYQ-10から火器管制機能を省略したOYQ-12が採用されています。レーダーもFCS-3から対空捜索と航空管制に特化したOPS-50を装備しています。外観上もグレイの塗装となっているので容易に識別できます。
武装も魚雷を外し、CIWSとSeaRAMが装備されています。なお、CIWSは除籍艦からの再利用品とのこと。
前方エレベータのサイズも変更されています。

体験航海は、観艦式に備え、横須賀から横浜港に移動するもので、前回のひゅうがと同じく横浜大桟橋にて係留、公開もされるとのこと。
横須賀港には、入港したばかりの米空母ロナルド・レーガンも遠目に見えました。



10時から出港準備、10時半に出港、横浜港を目指します。
海将旗を掲げる第1護衛艦隊群司令乗艦のいずもは、停泊中の潜水艦、護衛艦から敬礼を受けつつ出港、いずもは右、左に答礼を行いつつ横須賀港を離れました。






 撮影に応じて頂いた第42代 第1護衛隊群司令 齋藤 聡 海将補。OB等から挨拶と祝意を受けていました。






体験航海の間、特にイベントはありませんでしたが、ハンガーの見学、記念品の購入、甲板に展示中のヘリの見学等を楽しんでいました。





今回の搭載ヘリ数は5機のSH-60Jで、小松島(第22航空隊)、大村(第24航空隊)から飛来していました。ヘリ部隊は混成ながら、移動中までは原隊の指揮官、着艦後はいずもの指揮官の指揮を受けるとのこと。フォースプロバイダ的運用かと理解。












体験航海のクライマックスは、横浜ベイブリッジの通過。マストの高さは、ベイブリッジまで5~10mといういずもながら、多くの体験航海者の見守る中、静かに滑らかに通過しました。














大桟橋には神奈川地本等の出迎えを受け、貴重な体験航海を終えました。







今回も体験航海にあたっては、日米ネイビー友好協会のA氏にお世話になりました。有り難うございました。

                            (画記:n-alfa)