白山開庁記念日

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白山分屯基地開庁40周年記念行事に参加して

 7月22日(日)白山分屯基地において分屯基地開庁40周年記念行事が霧雨の中実施され、参加してきた。

 白山分屯基地(分屯基地司令兼第14高射隊長:内山尚則2佐)は、三重県津市白山町大字大原字天王297の海抜700mに位置し、地対空ミサイル部隊の第14高射隊が配置されている。マザーベースは、航空自衛隊岐阜基地である。
 主な任務は、飛来する敵の航空戦力を長射程の地対空ミサイル(SAM)をもって遠距離で迎撃することにある。北朝鮮のミサイル発射事案に対応し、ここ第14高射隊にもPAC-3が配備され、中京圏の防衛を堅固なものとしている。

 基地内は、高台の射統地区、その下に本部庁舎、更にその下の発射地区に数機の発射機が配備されている。分屯基地自体が険しい山中にあるが、ここにたどり着くまでにも専用道路を通らなければならない。近年、完全舗装化完成し、便利になったが、多くのトレーラーが安全を確認しながら細心の注意を払って通行することに変わりはない。
 天候も冬の雪、雨の時には山中がすっぽり雲に包まれる等、視界もさえぎられる。雷が発生すると稲妻が真横に走っていくのが見られる。火工品を扱っている部隊であり、万全の処置はとっているものの被雷するのではないかとかなり気を使うようだ。

 記念行事は、ペトリ機材の展示のほか、小松6空団からの短SAMやVADSなども展示されていた。車両は、軽装甲機動車の他、消防車なども展示され子供たちの人気を集めていた。隊員とその家族なのか、展示機材対し熱心に話を聞いている姿などが見られた。災害派遣でも活躍している待機車も展示されていた。
 東北大震災、新潟地震等、多く災害派遣に出動している部隊であり、それがまた隊員の誇りとなっているように見受けられた。

 記念会食では、分屯基地司令から来基のお礼と厳しい環境においても士気高く任務にまい進している隊員の様子などが語られた。地元協力団体からは、国防の任についていることへの感謝と災害発生時には頼りとしているとの言葉が聴かれた。自然環境を保全しつつ部隊を維持することには難しい面もあるかと思うが、上級部隊等の適切な指導もあり、現状、うまく行っているようだった。

 帰り道、ゲートに展示されているナイキに別れを告げたが、装備品は変わっても任務遂行する気持ちに変わりはないのだということを改めて感じた。

 次の45年、50年を目指して頑張って欲しいと思う。



                        文及び画像:つばさ会理事 小野 豊